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ダンボールに囲まれて目が覚めた
六月某日。

この部屋で起きる最後の日だ、と
写真を撮った。
いつもいた場所なのに、
いつもの場所でなくなって
空っぽになっていく。
過ごした時間が見えてくる。
ここはもう終わった場所なのだと
心も定まっていく。
床がダメになって張り替えて
まだきれいな状態なのがやけに目立つ。

空っぽの家は案外広かった。
この扉を開けることはもうない。

寫眞徒然

日々グラファー柴原佐也加の写真サイト。 例えば、大好きな人にその日のコトを話すように、 記憶と記録を写真に込めて撮っています。

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