クロスプロセス
カメラを持って街を歩く。
道行く人は私のことを
どの程度不審の目で見ているのだろう?
などと思いながら、
撮り歩く。
どんよりと曇った日の夕方だった。
スナップ写真を撮ろうと
意気込んだわりに捗らない。
疲れているからかもしれない。
目当ての喫茶店でひと息つきながら
あと少しの時間の隙間を
どう過ごすか考えてみる。
あれこれ考えて
次の目的地が決まったので、
また歩き出す。
とりとめのない散策で撮った写真は、
あとから見返してもとりとめがなくて
とても曖昧だ。
せめてもと思って
現像をいつもと変えてみたら
私の中の昏い感情が浮き上がってきたような
気がしてならない。
たまに暴かれてしまうから
写真は油断がならない。
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